日本人歴代二人目になった件。ハーバード・スクエアからオーバル・オフィスへ。

最近、娘が人としての発達著しく、


待っていてね、とちゃんとお願いすれば、

私が一人でシャワーを浴びても、

うろうろ様子を見に来つつも(可愛い)

遊んで待っていられるようになったり、


意思疎通が容易になったり、

色々な面でかなり生活も楽になった。


一方で、

高いところどこにでも登りたがったり、

「イヤ」を連発したり違うステージの大変さも感じ始めた。

***


そんな、数日前。


机にmac bookを置いていると、

娘が登って遊び始めるので、


遠ざけようと一番高い本棚に動かそうとしたら、


ガチャーン、、、


と手が滑って床に落とした。。(本末転倒!)


ヒィー、、、


しかしTrackpadにヒビが入ったものの幸い正常に起動し、

「まぁ、機能に問題なければいいか」と思っていたが、

昨日ついに、いきなりSpace Keyが動かなくなった。


いや、日本語なら生きていけるけど、英語はspace key無いと無理です!

なぜこの最後の最後でファイナル前のレポート締切のタイミングでそうなる!?


焦って娘を保育園からピックアップしたその足でtaxiに乗って

ダウンタウンのApple Storeへ。

(チャイルドシートがないとuberに乗れない・・)


当然、当日予約で約2時間待ち。。。


娘の晩御飯の時間を気にして、待ち時間に近くのデパートで

娘の食べれそうなものを探して、あげてみる。(ごめんよ)


ガラスばりのおしゃれなApple Storeに娘が興奮している中、

おしゃれなApple店員さんに、


「いや、娘が落としちゃいましてー」と小さな見栄を張る。。。(自分です)


当然、修理お預かりになってしまったので

(しかも、key交換で治らなかったら500ドルと言われてブルー)


代替のパソコンを貸してもらうべく、

以前貸して頂いたことのある近所の日本人の先輩に泣きついて、

Apple Storeから帰還後に娘を抱えて取りに行く。


Dさん、救世主ですーー。ありがとうございます。。。


普通の学生だったら、1週間くらい

学校の図書館でPCを使えば乗り切れるのかもしれないが、


決まった時間に家に帰らねばならず、子供が寝ている間に作業をする私には、

自宅のパソコンが必須なのでした。(代替機で作業中なう。。)


あー、、よかった。


***


・・・というコメディを展開していたら、

すっかり、昨日のハイライトが上書きされてしまった・・・


そう、

本来の私の昨日のハイライトはこちらなのだ。


無事、From Harvard Square to the Oval Office(通称Oval Office)という

1年間参加していたWoman And Public Policyのプログラムを修了しました!!!

(修了書とProgram Director Victoria Budsonと。)


***


From Harvard Square to the Oval Officeとは、

女性大学院生たちが今後あらゆるレベルの政治参加するために、

党や政治思想に関わらず、

1年間かけて候補者として選挙に出て勝つための

必要トレーニングをするという

Women and Public Policyが主催しているプログラムだ。


ちなみに、オーバル・オフィスとはホワイトハウスの大統領執務室のことである。

このプログラムはBarbara Lee Family Foundationに資金援助されており、

全米、そして、世界で女性の政治参加を促すことを目的としている。


毎年30-40名ほどの学生が選考され、

ハーバードの法科大学院や教育大学院からも多くのメンバーが訪れる。


10年ほど続くプログラムで私は歴代2人目の日本人だったようだ。


プログラムの性質上、メンバーはアメリカ人が大半だが、

アメリカ以外からも、

フランス・オーストラリア・アイルランド・韓国などの友人たちが選ばれている。


何をするかというと、

1年間、毎週1時間程度、

とにかく「女性候補者として知っておくこと」を叩き込まれる。


具体的には、

Barbara Lee Foundationの最新リサーチデータから見た、女性候補者の傾向を学んだり、

選挙のキャンペーンマネージャーから具体的な選挙や資金集めの話を聞いたり、

女性専門のPublic Speakingのトレーナーから話し方のトレーニングを受けたり、

卒業生や著名女性候補者で選挙に出た人がゲストで来て経験談を聞いたり、

選挙用に使える写真の撮影をしたり、

ネットワーキングをしたり、

Victoriaから「あなたが立候補するにあたっての壁は何か?」「選挙に落ちたらどうするか?」など、カウンセリングに近いようなことを教えてもらったり、、、。


こう聞くと、

アメリカの選挙に出るわけじゃないのに?

選挙候補者になる予定の人以外には意味のないプログラム?

と思うかもしれない。


しかし、選挙に出る予定の人だけではなくて、

女性政治家・女性だけでなく多様な政治家を支援する

問題意識を持った学生たちも参加している。


日本の女性政治家の少なさを課題と思っている私にとっては、

すごく学びの多い1年だった。


***


本当に現行の女性政治家達が忌憚ない苦労やチャレンジを共有し、

仲間同士も自分の不安や疑問をストレートにぶつけるので、

話の内容は口外しない、という厳しいルールを作っており、


更に、プログラムを卒業した後も、

仲間としてそれぞれのチャレンジを助け合うことを誓い、

修了後も続く、Ovalネットワークをとても大事にしている。

(少し松下政経塾の女性版みたいなイメージだろうか?)


その中でも私の一番の学びは:


・どんな女性政治家でも「am I good enough?」という不安(討論やインタビューで間違って記憶している数字を言ったらどうしよう、という男性では悩まなそうな小さなことから、自己主張や自分のためにお金を出してとお願いするのが苦手だとかいうことから、そもそも自分が政治の世界に入る価値があるのだろうか?という根本まで。)と戦って、それでも行動することを選んでいる。


・家族とのバランスはアメリカ人でも悩む(時間との戦いや家族の理解に加えて、PTAで他の親たちにされるコメントの方が、時には家族に向けられる中傷の方が、政治的な戦いよりも辛かったりする)が、家族が一番の味方でもある。


・成功した女性達が、成功しなくてもチャレンジした女性達が、「私の後ろにハシゴを下ろす」という意識。これが後進を育て、多様な政治家のパイを広げる。


ということだと思う。


特に女性政治家の方々の話は、すごくリアルで本当に面白かった。


そして、このプログラムに関わらず、

Barbara Lee FoundationやEmily’s Listなど、

様々なプレーヤーが、

資金・知識・ネットワークなどの面で、

女性政治参加を促す仕組みを作っていることも

非常に勉強になった。


女性ばかり優遇して・・と思われるかもしれないが、

資金やネットワークなど、

既存の力が強く参入障壁が高い政治の世界において、

こう言ったサポートを提供することは非常に有効で、


更に選挙が1兆円産業のアメリカにおいては

様々な団体が様々な意図を持って候補者支援をしているので、

「女性」という切り口だけでなく、いろいろなものが存在している。

ある種アメリカ民主主義のダイナミズムの一つの形なのだ。


ちなみに、1年の期間中にこの場のリソースを活用して

既に地元などの選挙に立候補した同級生が3名もいる。

(アメリカは特に地方議員などから順々に上に上がっていくのが通例。)

(Mid-CareerのOval女子達。)


この仲間達が、

これから、各国でみんなが選挙に出て励まし合うのを見るのを


そして、そのうち本当にワシントンDCのオーバル・オフィスに誰かがいくのを

とても楽しみにしている。


最後に、これからもっと日本人の学生も参加してくれるといいな。

(ケネディ・スクールにも増えるといいな。)

(最後のスピーカーは共和党バージニア州のバーバラ・コムストック前下院議員。)


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