母の日:育児をする学生達から学長への陳情。

今日は母の日。


以前、ハーバードのキャンパスでは

学生が親の場合の育てやすさについて、

ペアレント・アドボカシー・グループの活動を通じ

色々な活動を行なってきていたことを紹介した。


今日は今年活動してきた当該グループが、

リサーチした結果をもとに、

Bacow学長に陳情書を作成しもうすぐ提出するとのことで、


その結果発表を母の日イベントとして開催していた。


子供達もウェルカムの昼間の会だったので、

ちびっこ達が走り回っていた。


リサーチで明らかになったのは、以下のようなことだ。


・ 学生が母親である場合、その75%以上は、合格しても進学しないことを検討した。

(学生が父親の場合は28%。)

→育児に関する体制整備などの不安が大きいことを示しており、

 実際に進学しなかった人もいるかもしれず、学校側にも損失になっている。


・ パートナー(旦那さんなど)が育児を担ってくれるのは、学生が母親の場合7%にすぎない。

(学生が父親の場合は、56%のケースで奥さんが育児を担っている)

→女性学生の場合は、専業主夫で旦那さんがついて来てくれるケースが少ないので、

 特にサポートが少ない。


・ 海外の学生は米国の学生の倍の金額を育児に支払っており、その金額は週10万円以上。

→海外の学生だと、周りに家族などもいないので、外部のサポートに頼るしかない。


・ 学生が母親である場合、父親である場合の3倍育児にコストがかかっている。


母親が学生となったケースでは、

周囲のサポート体制が圧倒的に少なく、

保育園やナニーなど、外部の高いサービスを多用しなくてはならないことから

べらぼうにお金がかかる、という状況が見えてくる。


したがって、今回、学長には

大学側に育児にかかる資金の助成

(例えば、キャンパス内の保育園の補助など)や、

保育園の優先確保などの対策を申し入れるものだ。


今日の会では、

夫婦ともに医学部の学生であり、

子供が未熟児で生まれてしまたためケアが必要で

奥さんが進学を中断しなくてはいけなくなったケースや、


海外からの学生で保育園が確保できずに

旦那さんが面倒を見ているが旦那さんも仕事があるので

学びの機会などを逃しているという経験談など、

色々な話がシェアされていた。


私も待機児童に苦しみ、3時までの保育園しか確保できず、

高額な保育園に加えてベビーシッターにもかなりお金がかかって苦労したので、

もちろん陳情書に同意。


短い期間で400弱の署名を集めたそうで、

これで学長に申し入れるそうだが、

どうなることか。


「私たちはもう卒業してしまうけど、

未来の学生のために、できることをしたい」


やはりこういう活動が動かしていくのだろう。

Happy Mothers’ Day!


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